「ホープフルステークス (中央競馬)」の版間の差分

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|style="text-align:center"|第25回||[[2008年]]12月27日||[[ロジユニヴァース]]||牡2||2:01.7||[[横山典弘]]||[[萩原清]]||[[久米田正明]]
 
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|style="text-align:center"|第30回||[[2013年]]12月21日||[[ワンアンドオンリー]]||牡2||2:04:3||C.ルメール||橋口弘次郎||[[ノースヒルズマネジメント|(株)ノースヒルズ]]
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2017年1月30日 (月) 21:51時点における版

ホープフルステークスは、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬重賞レースGI)である。

レース名の「ホープフル(Hopeful)」は、英語で「希望に満ちた」「望みを持つ」という意味。

概要

1984年に創設された「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス(ラジオたんぱはいさんさいひんばステークス)」を前身としている。レース名はその後1991年より「ラジオたんぱ杯3歳ステークス(ラジオたんぱはいさんさいステークス)」、2001年より「ラジオたんぱ杯2歳ステークス(ラジオたんぱはいにさいステークス)」、2006年より「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス(ラジオにっけいはいにさいステークス)」と変遷を経てきた(後述)。

近年の日本競馬においては2歳馬レースの開始時期の早期化に加えレース距離が多様化しており、特に中距離レースの充実ぶりが顕著になっていることから、2013年まで阪神競馬場の芝2000mで施行していたGIIIのラジオNIKKEI杯2歳ステークスを2014年より中山競馬場の芝2000mに変更のうえ、2歳中距離路線の頂点となるレースに位置づけてGIIに昇格した。

2017年1月27日、前年より日本グレード格付け管理委員会、並びにアジアパターン委員会へ行っていた格付昇格の申請が承認され、同年よりGIとして施行されることになった。

レース条件

以下の内容は、2017年現在のもの。

  • 出走資格:サラ系2歳牡馬・牝馬
    • JRA所属馬
    • 地方競馬所属馬(3頭まで)
    • 外国調教馬(9頭まで、優先出走)
  • 負担重量:馬齢(牡55kg、牝54kg)

地方競馬所属馬の出走権

地方競馬所属馬は、同年に行われる下表のレースのいずれかで2着以内に入着すると、本レースの優先出走権が与えられる。

レース名 競馬場 距離
東京スポーツ杯2歳ステークス GIII 東京競馬場 芝1800m
京都2歳ステークス GIII 京都競馬場 芝2000m

賞金

2017年の1着賞金は7000万円で、以下2着2800万円、3着1800万円、4着1100万円、5着700万円。

歴史

東西の「3歳牝馬ステークス」

1984年に、「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」の名称で創設。桜花賞と同じく、阪神競馬場の芝1600mで行われていた。

当時は3歳(現2歳)馬の重賞で最高格のGIレースとして、関東に「朝日杯3歳ステークス(現:朝日杯フューチュリティステークス)」、関西に「阪神3歳ステークス(現:阪神ジュベナイルフィリーズ)」があり、3歳馬は概ねその所属に応じて関東・関西に分かれて頂点を争っていた。この両レースは牡馬・牝馬の区別なく出走できたが、牝馬がこれに勝つというのはそう多いことではなかった[注 1]

1984年にグレード制が導入されるのにあわせて、3歳牝馬限定の重賞が関東と関西に整備された。関東に創設されたのが「テレビ東京賞3歳牝馬ステークス(現・フェアリーステークス)」、関西に創設されたのが「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」である[注 2]。当時、両レースはしばしばスポンサー冠を省略して「3歳牝馬ステークス」と呼ばれていたが、どちらも同じ名称になるため、「3歳牝馬ステークス(東)」「3歳牝馬ステークス(西)」のように表記されていた[注 3]

1991年の再編・牡馬戦化と距離延長

1991年に3歳重賞路線の大きな変更が行われ、従来の東西別のチャンピオン路線をやめ、牡馬と牝馬の路線の区別化が図られることになった。

これにより、朝日杯3歳ステークスは牡馬・騸馬のチャンピオン決定戦、阪神3歳ステークスは「阪神3歳牝馬ステークス」と改称し、牝馬のチャンピオン決定戦として位置づけられた。

本レースも従来の牝馬限定戦から大転換し、牡馬・騸馬限定戦に変更。距離も延長されて2000mになり、レース名は「ラジオたんぱ杯3歳ステークス」に改められた。

レース名の変遷

2001年から馬齢表記の国際基準への変更により従来の3歳馬は2歳馬となったため、レース名も「ラジオたんぱ杯2歳ステークス」と改められた。

寄贈賞を提供してきた日本短波放送が、2004年に愛称「ラジオたんぱ」を「ラジオNIKKEI」に変更したことを受け、レース名も2006年から「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」に変更した。

2014年の2歳戦改革

2014年から2歳戦の中距離路線の拡充が行われることになり、本重賞は中山競馬場に移転するとともに名称が「ホープフルステークス」に改められることになった。

この変更が発表された当初は、従来の「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」の格付を継承したGIIIとされていたが、のちにGII格付を得たことが発表された[1]

なお、「ラジオNIKKEI」の寄贈杯は、新設された「ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークス」が引き継ぐこととなった。

出走条件の変遷

上述のように、当初牝馬限定戦で行われていたが、1991年以降は牡馬・騸馬の限定戦となって出走条件が一変している。その後2000年からは牝馬も出走可能となり、「ホープフルステークス」に改称された2014年からは騸馬の出走ができなくなった。

そのほかの変更では、1993年からは混合レース(外国産馬の出走が可能)、1996年から特別指定交流レースJRAに認定された地方競馬所属馬の出走が可能)、2010年からは国際レース外国調教馬の出走が可能)となった。

GI昇格

2017年よりGIに昇格となった。

年表

  • 1984年 - 3歳牝馬限定の重賞(GIII[注 4])「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」の名称で創設、阪神競馬場の芝1600mで施行。
  • 1991年
    • レース条件を「3歳牡馬・騸馬」に変更。
    • 名称を「ラジオたんぱ杯3歳ステークス」に変更。
    • 施行距離を芝2000mに変更。
  • 1993年 - 混合レースに指定。
  • 1996年 - 中央競馬特別指定交流レースに指定され、地方競馬所属馬が出走可能となる。
  • 2000年 - レース条件を「3歳」に変更。
  • 2001年
    • 馬齢表記を国際基準へ変更したことに伴い、レース条件を「2歳」に変更。
    • 名称を「ラジオたんぱ杯2歳ステークス」に変更。
  • 2002年 - 地方競馬所属馬の出走枠が3頭に拡大。
  • 2006年 - 名称を「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」に変更。
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIIに変更。
  • 2010年
    • 国際レースに指定され、外国調教馬が出走可能となる。
    • 格付表記をGIII(国際格付)に変更。
  • 2014年
    • 名称を「ホープフルステークス」に変更。
    • 施行場を中山競馬場に変更。
    • GIIに昇格。
    • レース条件を「2歳牡馬・牝馬」に変更。
  • 2017年
    • GIに昇格。

歴代優勝馬

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

回数 施行日 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1984年12月9日 ニホンピロビッキー 牝2 1:35.9 河内洋 田中耕太郎 小林百太郎
第2回 1985年12月8日 ダイナカンパリー 牝2 1:37.1 樋口弘 浜田光正 (有)社台レースホース
第3回 1986年12月7日 ドウカンジョー 牝2 1:35.5 田島信行 池江泰郎 新井興業(株)
第4回 1987年12月13日 プリンセススキー 牝2 1:36.6 田島良保 田中耕太郎 奥村清晴
第5回 1988年12月11日 タニノターゲット 牝2 1:36.1 小島貞博 戸山為夫 谷水雄三
第6回 1989年12月10日 レガシーワイス 牝2 1:35.8 武豊 坂口正大 (株)ホースタジマ
第7回 1990年12月22日 イソノルーブル 牝2 1:35.0 五十嵐忠男 清水久雄 磯野俊雄
第8回 1991年12月21日 ノーザンコンダクト 牡2 2:05.9 藤田伸二 伊藤修司 (有)社台レースホース
第9回 1992年12月26日 ナリタタイシン 牡2 2:05.8 清水英次 大久保正陽 山路秀則
第10回 1993年12月25日 ナムラコクオー 牡2 2:05.7 上村洋行 野村彰彦 奈村信重
第11回 1994年12月24日 タヤスツヨシ 牡2 2:03.4 小島貞博 鶴留明雄 横瀬寛一
第12回 1995年12月23日 ロイヤルタッチ 牡2 2:02.7 O.ペリエ 伊藤雄二 太田美實
第13回 1996年12月21日 メジロブライト 牡2 2:03.1 松永幹夫 浅見国一 (有)メジロ牧場
第14回 1997年12月20日 ロードアックス 牡2 2:03.8 岡部幸雄 藤沢和雄 (株)ロードホースクラブ
第15回 1998年12月26日 アドマイヤベガ 牡2 2:04.1 武豊 橋田満 近藤利一
第16回 1999年12月25日 ラガーレグルス 牡2 2:03.7 佐藤哲三 大久保正陽 奥村啓二
第17回 2000年12月23日 アグネスタキオン 牡2 2:00.8 河内洋 長浜博之 渡辺孝男
第18回 2001年12月22日 メガスターダム 牡2 2:03.4 渡辺薫彦 山本正司 (有)ノースヒルズマネジメント
第19回 2002年12月21日 ザッツザプレンティ 牡2 2:04.5 河内洋 橋口弘次郎 (有)社台レースホース
第20回 2003年12月27日 コスモバルク 牡2 2:01.6 五十嵐冬樹 田部和則 岡田美佐子
第21回 2004年12月25日 ヴァーミリアン 牡2 2:03.5 武豊 石坂正 (有)サンデーレーシング
第22回 2005年12月24日 サクラメガワンダー 牡2 2:01.9 安藤勝己 友道康夫 (株)さくらコマース
第23回 2006年12月23日 フサイチホウオー 牡2 2:02.1 安藤勝己 松田国英 関口房朗
第24回 2007年12月22日 サブジェクト 牡2 2:07.0 O.ペリエ 池江泰郎 (有)ノースヒルズマネジメント
第25回 2008年12月27日 ロジユニヴァース 牡2 2:01.7 横山典弘 萩原清 久米田正明
第26回 2009年12月26日 ヴィクトワールピサ 牡2 2:01.3 武豊 角居勝彦 市川義美
第27回 2010年12月25日 ダノンバラード 牡2 2:02.2 武豊 池江泰郎 (株)ダノックス
第28回 2011年12月24日 アダムスピーク 牡2 2:02:4 C.ルメール 石坂正 (有)キャロットファーム
第29回 2012年12月22日 エピファネイア 牡2 2:05:4 福永祐一 角居勝彦 (有)キャロットファーム
第30回 2013年12月21日 ワンアンドオンリー 牡2 2:04:3 C.ルメール 橋口弘次郎 (株)ノースヒルズ
第31回 2014年12月28日 シャイニングレイ 牡2 2:01:9 川田将雅 高野友和 (有)キャロットファーム
第32回 2015年12月27日 ハートレー 牡2 2:01:8 H.ボウマン 手塚貴久 (有)サンデーレーシング
第33回 2016年12月25日 レイデオロ 牡2 2:01:3 C.ルメール 藤沢和雄 (有)キャロットファーム

脚注

注釈

  1. 両レースを通じて、1949年から1991年の全84回中、牝馬の優勝は14回。
  2. 「3歳牝馬ステークス」という名称のオープン特別レースは1962年からあり、12月に中山競馬場の芝1200m(19691990年は1600m)で行われていた。1994年からはフェアリーステークスとして施行されている(2009年からは1月に(現)3歳戦として、1600mで施行)。1982年の勝ち馬ダイナカールの成績表などに残っている。
  3. 同様のケースとしては、「金杯(現:中山金杯京都金杯)」や「4歳牝馬特別(現:フィリーズレビューフローラステークス)」などがある。
  4. 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

  1. ホープフルSをG2へ!来年から朝日杯FSを阪神で開催(スポーツ報知 2013年10月17日付け 同10月13日閲覧)